ヴェネズエラの反体制派指導者マチャド氏、10カ月ぶり帰国 ノーベル平和賞受賞で出国以来

白い服を着た女性が、両腕を胸の前で組み、両手を肩の方に向け、目を閉じている。近くに多くの人がいる
画像説明, マリア・コリナ・マチャド氏
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ウィル・グラントBBCメキシコ・中央アメリカ・キューバ特派員、グレイス・イライザ・グッドウィン記者

南米ヴェネズエラの反体制派指導者マリア・コリナ・マチャド氏が25日、約10カ月ぶりに帰国した。同国では政治情勢が緊迫している。

マチャド氏はこの日、「私はここにいる。あなたと共に」とソーシャルメディア「X」に書き込んだ。

マチャド氏は昨年12月、ノーベル平和賞をノルウェー・オスロで受けるため、夜間に闇に紛れて高速ボートでヴェネズエラを出国した。同月10日の授賞式には間に合わず、娘が代理で出席したが、翌11日に本人がオスロに到着した。

その後、たびたび帰国しようとしたものの、実現していなかった。マチャド氏に近い人物は9月、同氏が過去数週間で7回帰国しようとしたが、いずれも拒まれたと述べていた。アメリカ政府が帰国を遅らせていたとの報道も出ているが、アメリカ側はこれを否定している。

マチャド氏は25日、ヴェネズエラ・ララ州の教会でミサに出席し、その様子の写真が出回った。同氏は支持者らに囲まれ、抱きしめられたり、手を握りしめられたりしていた。

その後、マチャド氏は車で首都カラカスに向かった。車列には声援が送られ、道沿いには多くの支持者が並んだ。

マチャド氏の盟友で反体制派のエドムンド・ゴンサレス元大統領候補も、マチャド氏の帰国をXで発表。「私たちの指導者、親愛なるマリア・コリナがヴェネズエラの地に戻ったことを発表できて、感動している」と声明で述べた。

ゴンサレス氏はまた、「今日はヴェネズエラ国民にとって非常に重要な日だ。彼女と共に、私たちの主権の声が戻り、このプロセスを導く!」とした。そして、同氏はマチ

帰国したマチャド氏が、今後どうする予定かは不明。大統領選挙が行われるなら、自分は再び立候補すると過去に表明している。

マチャド氏の帰国はこれまで常に、アメリカのドナルド・トランプ政権がそれを認るかどうかにかかっていた。帰国が実現したことから、同政権が承認したとみられる。

トランプ政権は、マチャド氏がオスロに向けてヴェネズエラを出た翌月の今年1月、同氏の政敵のニコラス・マドゥロ大統領を拘束した。

トランプ政権はその後、ヴェネズエラのデルシー・ロドリゲス副大統領を、同国の指導者として支持。ロドリゲス氏は暫定大統領に就任し、アメリカに非常に有利な条件で石油取引の契約を結んだ。

長い茶色の髪をした白い服を着た女性が、人々に囲まれながら笑っている。差し出された手を右手で握っている
画像説明, 大勢に囲まれ笑顔を見せるマチャド氏(中央)

民主主義を強く支持するマチャド氏は、2023年にマドゥロ政権の公式選挙管理当局とは別の機関が実施した独立した大統領予備選で、得票率90%以上で勝利した。

この結果にもかかわらず、マドゥロ政権はマチャド氏の大統領選への立候補を禁止し、詐欺と脱税の容疑をかけた。同氏は容疑を否定し、政治的な動機に基づくものだと主張した。

マチャド氏は、ノーベル平和賞を受けるためにノルウェーに向かうまでのしばらくの間、国内で身を隠して暮らした。

2024年の大統領選には、マチャド氏の代理として、盟友のゴンサレス氏が立候補し、マドゥロ氏と対決した。

政府と密接な関係にある選挙管理委員会は、詳しい投票結果を公表することなく、マドゥロ氏の勝利を宣言した。

反体制派は、ゴンサレス氏が勝利したと主張し、証拠として投票集計表のコピーをインターネットで見られるようにした。

マドゥロ氏は今年1月、米軍によって国外に連れ去られ、現在は米ニューヨークの拘置所に収容されている。麻薬、武器、拷問に関連した罪で起訴されているが、同氏は無罪を主張している。

アメリカが帰国を実現と

マチャド氏の広報担当のダヴィド・スモランスキー氏は、同氏の帰国を「民主的な移行と、近い将来の自由で公正かつ検証可能な大統領選挙に向けた大きな一歩」だとした。

また、「ドナルド・トランプ大統領、マルコ・ルビオ国務長官、アメリカの政府、議会、仲間の政府の継続的なリーダーシップと支援に感謝する」と付け加えた。

トランプ氏は25日、マチャド氏の帰国については「何も知らない」と記者団に述べた。それでも、同氏が「無事」だと願っているとした。

「彼女はとてもよい女性だと思う。自分のノーベル賞を私にくれたのだから、それ以外にどう言えるというのか。彼女の無事を願っている」

マチャド氏は1月、ホワイトハウスを訪れ、自らのノーベル賞をトランプ氏に贈った。同賞の委員会は、同賞の「取り消し、共有、他者への譲渡はできない」としていた。

ルビオ米国務長官は、政治的和解交渉を通じてマチャド氏の帰国を実現させたとして、アメリカの役割を称賛した。

「マチャド氏がヴェネズエラに安全に帰国できるのは、アメリカが支援する和解協議の直接的な結果だ。この協議によって、すでに何百人もの政治犯が釈放され、何百人もの政治的な反対派が外国から戻っている」と、ルビオ氏はXに投稿。

「すべての政治関係者がこれらの協議を支持することを、私たちは期待している。これはヴェネズエラにとって、自由で公正な選挙だけでなく、永続的な民主主義を平和的に実現する、過去30年間で最高の機会だからだ」と付け加えた。

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